オフィス休憩室を快適空間に!生産性向上や人材獲得につながる休憩室のつくり方

休憩室は福利厚生のひとつにすぎない……そんな風に考えていませんか? 快適な休憩室は、社員一人ひとりの生産性を向上したり、優秀な人材を集めたりするきっかけになります。そのため、近年は多くの企業が休憩室づくりをブランディングの一環と捉え、積極的に投資を行っているのです。 本記事では、そんな「たくさんのメリットをもたらす休憩室」をつくるノウハウを詳しくご紹介! 具体的な事例も紹介しているので、ぜひ休憩室づくりの参考にしてください。
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1. オフィス休憩室をつくるメリット
オフィスに休憩室を設けることは、単に福利厚生を充実させるだけでなく、以下のようなさまざまなメリットをもたらします。
①従業員が効率よくリフレッシュできる
人間が集中して作業を継続できる時間には限度があり、適度な休憩をとることは必須です。しかし「自席にいながら作業の手を止める」という休憩では、周りの目が気になったり、周囲の人から仕事の相談をされたりして、十分に休憩をとれない可能性があります。
そんなときに休憩室があれば、「休むこと」に専念しやすくなり、心身を効率よくリフレッシュできるでしょう。近年ますます注目されている「座りっぱなしによる体への悪影響」を防ぐ手立てにもなります。
②従業員の生産性を高められる
休憩室があれば、先に触れた「効率的なリフレッシュ」で集中力を高められるだけでなく、仕事が煮詰まったときに環境を変えることで発想を転換したり、アイディアを生み出したりしやすくなります。
つまり、休憩室は休むだけの場所ではなく、「働く場所の選択肢」にもなるもの。休憩室の設置は、一人ひとりが自身の心身の状態に合わせて働きやすい職場づくりにつながります。
③コミュニケーションを活性化する
休憩室でリラックスする時間は、従業員同士がコミュニケーションをとるハードルをぐっと下げるとともに、距離を縮めるラフな会話を促します。
また、休憩室にはさまざまな部署や役職、年齢の従業員が集まるもの。そのため「執務室では発生しないコミュニケーション」が生まれやすく、イノベーションの創出やオフィス全体の一体感の強化なども期待できるでしょう。
④従業員のエンゲージメント向上
会社が快適な休憩室を整備することは、「従業員を大切にしたい」というメッセージの表れといえます。そのため、休憩室の設置は、従業員のエンゲージメント向上に直結する取り組みになると考えられるでしょう。転職が一般化し、離職率の抑制が企業の重大な課題になっている今、エンゲージメント向上はある程度の投資をしても目指すべき指標です。
また、居心地がよく働きやすいオフィスは、従業員の出社率の向上にも好影響を与えます。
⑤会社のブランディング
オフィス環境は、会社のブランディングに強く作用する要素です。特に採用においては、休憩室の設置によるイメージ向上によって、大きな効果を期待できるでしょう。
実際に、20〜50代の会社員を対象に実施された「会社選び」についての実態調査(※)では、特に若い世代において「リフレッシュ空間の充実」を重視する人の割合が高くなることがわかっています。さらに、職場に望む施設の1位には「ラウンジ・休憩室」がランクインし、こちらも特に20、30代の方々から多くの票を集めました。
(※)株式会社リアルゲイト「社会人の会社選びに関する実態調査」
休憩室の設置、改善は企業が向き合うべき課題
そもそも休憩室の設置は、労働安全衛生法(事務所衛生基準規則第19条)や労働安全衛生規則(第613条)にて、企業に課せられている努力義務です。オフィスに休憩室がない場合は、できるだけ早期の設置を目指すことをおすすめします。
なお、職場の休憩実態についてのとある調査(※)では、約2人に1人が「職場で休憩がとりにくいと感じる」と回答。さらに、そのうちの82.6%が「職場で休憩がとりづらい状況にストレスを感じる」と答えています。
休憩室の設置はもちろん、十分に休める休憩室の構築は、多くの企業が向き合うべき課題といえそうです。
(※)日本たばこ産業株式会社「職場の休憩に関する調査」
2. 休憩室づくりにおける5つの基本ポイント
オフィスに休憩室をつくるにあたり、まず知っておきたい基本的なポイントは、大きく5つあります。
①狭いスペースに休憩室をつくる方法
休憩室の構築における代表的な課題のひとつが、スペースの狭さでしょう。しかし、狭いスペースでも、工夫次第で快適な休憩室をつくれます。
例えば、執務室との距離を確保できない場合は、周囲からの視線が気になりにくい工夫を施すのがおすすめ。具体的には、パーテーションを使って空間を区切ったり、執務室に背を向けて利用できるようなレイアウトにしたりしましょう。
また休憩室の面積が小さい場合は、奥行きが浅い、もしくは折りたたみ式のイスやテーブルが便利。収納つきのソファやベンチも省スペースに貢献してくれます。
さらに、イスやテーブルを壁に沿って配置して中央に空間をつくると、限られたスペースでも広く感じられます。
②家具の選び方
休憩室の家具を選ぶうえでは、「くつろげるかどうか」という視点を大切にしてください。例えば、体を包んでくれるようなクッション性の高いイス、背中を伸ばせるリクライニングチェア、仮眠もとれるソファなどがおすすめです。
また、イノベーションの創出を促すために、本棚を設置するケースも多く見られます。本や雑誌、資料など、インスピレーションの源となるものを置くことで、休憩室で過ごす時間がより上質なものになるでしょう。
③照明の選び方
休憩室は執務室と違って長い間作業をする場所ではないので、照明は明るさよりもリラックス効果を基準に選ぶといいでしょう。執務室では750ルクスほどの明るさが必要なのに対し、休憩室は150ルクス程度がいいといわれています。
暖色のライトで温かみを感じる空間にしたり、落ち着いた明るさになる間接照明を使ったりといった工夫をしてみてください。
④音環境のつくり方
休憩室では、ヒーリングミュージックやメディテーションミュージックを流し、利用する人のリラックスを促すのがおすすめです。音楽が空間の雰囲気に与える影響は大きく、近年はメンタルヘルスケアの観点で、こうしたBGMを活用する企業が増えています。
なお、休憩室は従業員同士のコミュニケーションの場でもあるため、「話しにくい雰囲気」になるのはNG。BGMを流して静かになりすぎないようにしたり、執務室や会議室に会話が聞こえにくいようにレイアウトしたりといった工夫をしてください。
⑤従業員の満足度を高める方法
休憩室づくりでは、利用する従業員が真に満足する空間を目指すことが重要なポイントになります。そのためには、従業員から意見やアイディアを募るのがベスト。ヒアリングやアンケートを行って積極的に声を拾い上げると、「せっかく休憩室をつくったのにあまり使ってもらえない」などという失敗も起こりにくくなるはずです。
3. より快適な休憩室を実現する6つのコツ
先にご紹介した基本の5ポイントを押さえうえで、さらに快適性の向上を目指すには、以下の6つのポイントを意識してみてください。
①コーヒーや軽食を楽しめるスペースを設ける
ただ休憩室を設けるだけではなく、従業員が利用したいと思えるような工夫も必要です。特にブレイクタイムには欠かせないドリンクは、ぜひとも用意したいところ。本格的なコーヒーマシンを設置し、満足のいく味わいのドリンクを提供すれば、自然と従業員の足が休憩室に向くはずです。そうして人が自然と集まるようになれば、コミュニケーションも生まれやすくなるでしょう。
②グリーンを導入する
観葉植物は、空間のイメージを柔らかくしたり、目にする人のストレスを緩和する一助になったりといった効果が期待できるといわれています。休憩室のクオリティを高めるにはぴったりの選択肢といえるでしょう。
ただし、さりげなく視界に入りつつも邪魔にはならない量と配置にすること、鉢を含めて空間に合ったデザインにすること、育てやすくメンテナンスの手間がかからない品種を選ぶことなど、注意すべき点も多々あります。提案からメンテナンスまで任せられるプロを頼るのがおすすめです。
③執務室と差別化する
休憩室は気分を切り替えてリフレッシュするための空間なので、執務室とは雰囲気を大きく変えるといいでしょう。家具や照明、音環境についてはご紹介したとおりですが、床や壁紙、家具の材質も執務室と差別化すると、空間全体のイメージを変えられます。
④自然光が入る窓際に設置する
可能であれば、休憩室は窓際に設置するのがおすすめ。自然光が差し込み、外の景色が見える場所は開放感があり、リフレッシュに最適です。特に、ビルの高層階など眺望がいいオフィスの場合は、ぜひ窓際を有効活用してください。
⑤ひとりになれるスペースを用意する
ひとりで静かに休んで心を落ち着けたい、自席から離れて考えごとをしたいといったシーンでも、休憩室は利用されるはず。そんなニーズに応えるには、ひとりで過ごすための空間を用意する必要があります。
周囲との間隔を広めに開けてイスを配置したり、周囲の視線をシャットアウトするパネルソファを置いたりするといいでしょう。
⑥レイアウトを変更しやすい空間にする
休憩室でミーティングやイベントも行えるようにすると、その価値はさらに向上します。キャスターつきの可動式テーブルや折りたたみ式のイスを採用したり、棚などの動かせない家具を壁際に設置したりすれば、用途に合わせてベストなレイアウトにできるはず。人と人との交流が活発に生まれる休憩室を目指せます。
4. 休憩室の事例紹介
ここまでにご紹介したポイントをふまえ、休憩室のデザイン例を具体的にご紹介します。ぜひ自社の環境や雰囲気に合ったものを探して、参考にしてみてください。
例1:多様な利用シーンに対応できる休憩室
たくさんの人が休憩室を利用する場合は、ひとりでも複数人でも使いやすいレイアウトにするのがおすすめ。手軽に動かせるイスとテーブルを配置すれば、まとまった人数でも快適に利用できるでしょう。加えて、壁や窓に沿ってイスとテーブルを用意しておくと、ひとりで利用する方も周囲に気を遣わずに過ごせます。
例2:アイランドカウンターがメインの休憩室
スペースの確保が難しいオフィスの休憩室づくりに参考にしてほしい、アイランドカウンターを中心に据えた休憩室の例です。奥行きのあるイスを設置しないため、狭い空間でも実現できます。
面積の問題をクリアするほかにも、座りっぱなしによる健康被害の予防につながったり、座るよりも脳が活性化するといわれている「スタンディングミーティング」ができたりといったメリットもあります。
例3:「くつろぎ」にこだわったハンモックのある休憩室
とことんリフレッシュできる休憩室を目指したいなら、思い切ってハンモックを導入するのもおすすめ。少しの間体を伸ばすことで、心身の疲れを効率的に癒せるはずです。また、周囲にはカジュアルな雰囲気を演出するスツールを配置すれば、休憩室全体がリラックスムードに包まれます。
例4:高級感あふれる「カフェラウンジ」風の休憩室
例1よりもさらに高級感を意識した、「カフェラウンジ」をイメージした休憩室の例です。モノトーンをベースにしたシックな色合いでまとめつつも、ところどころにグリーンを配置し、心をほぐしてリラックスできる空間になっています。
また、壁際にはコーヒーマシンを設置。おいしいドリンクを飲みながら、ひとりでリフレッシュしたり、環境を変えて仕事をしたり、誰かとコミュニケーションをとったりできる休憩室です。
5.Daiohsが提案する「オフィスカフェラウンジ」とは
ダイオーズでは、上質な味わいと豊富なメニューが人気の「コーヒーサービス」と、グリーンコーディネーターによるオーダーメイドの「グリーンレンタルサービス」を組み合わせて休憩スペースを構築する、「オフィスカフェラウンジ」というサービスを展開しています。
お客様の環境やご要望、予算などに合わせて、コーヒーマシンとグリーンをセットでご提案。上質なリラックスタイムを過ごせる空間づくりをとおして、イノベーション創出や従業員エンゲージメントの向上、ウェルビーイング経営の実現をお手伝いします。
なお、ショールームでは、実際にコーヒーを味わっていただくことも可能です。ぜひお気軽にお越しください。
6. まとめ
従業員がイキイキと働き、生産性が高まる。会社のブランディングに寄与し、優秀な人材を集め、繋ぎとめられる。快適な休憩室をつくることは、会社にとって非常に大きなメリットをもたらします。
ぜひ今回ご紹介したノウハウやコツを活かして、会社の飛躍につながる休憩室の構築を目指してください。
ダイオーズでは、休憩室づくりをお手伝いする「オフィスカフェラウンジ」サービスを展開中です。「休憩室でおいしいコーヒーを飲めるようにしたい」「グリーンで癒しのムードをつくりたい」とお考えの際は、お気軽にお問い合わせください。